tcサーバーにLiferay DXPをインストールする

tcサーバーにLiferay DXPをインストールするには、以下のファイルが必要です:

  • Liferay DXP WARファイル

  • 依存関係.zipファイル

  • OSGi JARの.zipファイル

以下は、tc ServerにLiferay DXPをインストールするための基本的な手順です:

  • アプリケーションサーバーにLiferay DXP依存関係をインストールする

  • アプリケーションサーバーをLiferay DXP用に設定する

  • アプリケーションサーバーにLiferay DXP WARファイルをデプロイする

tcサーバーを作成する

  1. ここから入手できるtcサーバーをダウンロードし解凍してください。 これは[TCSERVER_INSTANCE_HOME]と呼ばれています。

  2. servers という名のフォルダを [TCSERVER_INSTANCE_HOME]内に作成します。(例: /opt/pivotal-tc-server/servers). このフォルダがLiferay Homeになります。 (上の注意事項参照)上記の二つを混同しないように気をつけてください。

  3. 次に、Liferay DXPをデプロイするためのdxp-serverというインスタンスを作成します。[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/developer-4.0.0.RELEASEフォルダに移動して以下のコマンドを実行します:

    tcserver create -i ../servers dxp-server
    

    新しいインスタンスはデフォルトで[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/instancesフォルダに作成されます。-iは、どこにフォルダを作成すればいいか指示します。インスタンスのロケーションはプロパティファイルでも変更できます。詳しくは、tc Server documentationを参照してください。

確認事項:

  1. servers という新しいフォルダが作成されている。

  2. serversのフォルダ内にdxp-serverという名前の新しいフォルダが作成されている。 dxp-serverフォルダ内に以下のフォルダが作成されている:

    • bin
    • conf
    • lib
    • logs
    • temp
    • webapps
    • work

これで、必要な依存関係をインストールできます。

Liferay DXP依存関係のインストール

Liferay DXPは、デフォルトではtc Serverに含まれていない他のJARに依存しています。Liferay DXPバンドルに含まれているJARの中には、必須ではないけど便利なものもあります。Liferay DXPバンドルがない場合は、以下に説明されているように、必要なJARをサードパーティーからダウンロードできます。

  1. JARsを依存関係のZIPから[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/libフォルダーに抽出します。JARは以下のとおりです:

    • com.liferay.petra.concurrent.jar
    • com.liferay.petra.executor.jar
    • com.liferay.petra.function.jar
    • com.liferay.petra.io.jar
    • com.liferay.petra.lang.jar
    • com.liferay.petra.memory.jar
    • com.liferay.petra.nio.jar
    • com.liferay.petra.process.jar
    • com.liferay.petra.reflect.jar
    • com.liferay.petra.string.jar
    • com.liferay.registry.api.jar
    • hsql.jar
    • portal-kernel.jar
    • portlet.jar
  2. 以下のJARをダウンロードするか、Liferay DXPバンドルから[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/libフォルダにコピーします:

  3. データベースのJDBCドライバを[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/libフォルダにコピーします。よく使われるドライバは次のとおりです:

  4. Liferay Homeosgiフォルダを作成します。OSGiのZIPファイルからフォルダ(例:configs, core、など多数)をosgiフォルダに抽出します。 osgiフォルダは、Liferay DXPのOSGiランタイムに必要なモジュールを提供します。

確認事項:

  1. [TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/libフォルダに以下のJARが含まれている:

    • activation.jar
    • ccpp.jar
    • com.liferay.petra.concurrent.jar
    • com.liferay.petra.executor.jar
    • com.liferay.petra.function.jar
    • com.liferay.petra.io.jar
    • com.liferay.petra.lang.jar
    • com.liferay.petra.memory.jar
    • com.liferay.petra.nio.jar
    • com.liferay.petra.process.jar
    • com.liferay.petra.reflect.jar
    • com.liferay.petra.string.jar
    • com.liferay.registry.api.jar
    • hsql.jar
    • jms.jar
    • jta.jar
    • jutf7.jar
    • mail.jar
    • mariadb.jar
    • mysql.jar
    • persistence.jar
    • portal-kernel.jar
    • portlet.jar
    • postgresql.jar
    • support-tomcat.jar
  2. [Liferay Home]/osgiフォルダに以下のサブフォルダが含まれている:

    • configs
    • core
    • marketplace
    • modules
    • portal
    • static
    • test
    • war

tcサーバーの設定方法

Liferay DXPがtcサーバー上でうまく動作するようにするための設定の編集がいくつかあります。 これらの設定変更はすべて、tcサーバーランタイムインスタンスで行う必要があります。

  1. [TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/binフォルダに移動してください。setenv.shで、この行を:

    JVM_OPTS="-Xmx512M -Xss256K"
    

    以下の行に置き換えてください。

    JVM_OPTS="-Xmx2048M -Xss512K -XX:MaxMetaspaceSize=512m"
    

    setenv.bat では、この行を

    set JVM_OPTS=-Xmx512M -Xss256K
    

    上を以下のものに置き換えてください。

    set JVM_OPTS=-Xmx2048M -Xss512K -XX:MaxMetaspaceSize=512m
    
  2. 次に、UTF-8 URIエンコードが一貫して使用されていることを確認する必要があります。 [TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/conf/server.xmlを開いて、ConnectorタグにURIEncodingtoUTF-8に設定することが含まれていることを確認してください。

    <Connector acceptCount="100"
    connectionTimeout="20000"
    executor="tomcatThreadPool"
    maxKeepAliveRequests="15"
    port="${bio.http.port}"
    protocol="org.apache.coyote.http11.Http11Protocol"
    redirectPort="${bio.https.port}"
    URIEncoding="UTF-8" />
    
  3. WindowsにLiferay DXPとtcサーバーをインストールする場合は、[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/conf/wrapper.confを開いて、

    wrapper.java.additional.8=-Xss256K
    

    上を以下のものに置き換えてください。

    wrapper.java.additional.8=-Xmx2048M
    

    そして以下のプロパティを追加します:

    wrapper.java.additional.9=-Xss512K
    wrapper.java.additional.10=-XX:MaxMetaspaceSize=256M
    wrapper.java.additional.11=-Dfile.encoding=UTF-8
    
  4. 最後に、[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/conf/web.xmlを開いて、<load-on-startup>3</load-on-startup>の後に以下の設定を足してください。

    <init-param>
    <param-name>compilerSourceVM</param-name>
    <param-value>1.8</param-value>
    </init-param>
    <init-param>
    <param-name>compilerTargetVM</param-name>
    <param-value>1.8</param-value>
    </init-param>
    

データベースの設定方法

データベース設定を処理する上で一番簡単な方法は Liferay DXPにデータソースを管理させることです。Liferay DXPの組み込みデータソースを使いたい場合は、このセクションは飛ばして大丈夫です。

tcサーバーにデータソースを管理させたい場合は、次の手順に従ってください:

  1. データベースサーバーがインストールされ、動作していることを確かめます。別のマシーンにインストールされている場合は、Liferay DXPからアクセスできることを確認してください。

  2. [TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/conf/Catalina/localhost/ROOT.xml で指定されているウェブアプリケーションにデータソースを追加します。(このファイルがなければい作成してください。)設定例は以下のとおりです:

    <Context crossContext="true" path="">
    <Resources>
    <PreResources
    base="${catalina.base}/lib/ext/portal"
    className="com.liferay.support.tomcat.webresources.ExtResourceSet"
    webAppMount="/WEB-INF/lib"
    />
    </Resources>
    <Resource
    name="jdbc/LiferayPool"
    auth="Container"
    type="javax.sql.DataSource"
    driverClassName="com.mysql.jdbc.Driver"
    url="jdbc:mysql://localhost/lportal?useUnicode=true&amp;characterEncoding=UTF-8"
    username="root"
    password="root"
    maxActive="100"
    maxIdle="30"
    maxWait="10000"
    />
    </Context>
    

    上記のリソースはMySQL databaseのもので、名前はlportal、ユーザー名がroot、そしてパスワードもrootとなっています。これらの値を独自のものに置き換えてください。

  3. Liferay Homeのportal-ext.propertiesファイルに、自分のデータソースを指定してください:

    jdbc.default.jndi.name=jdbc/LiferayPool
    

これでデータソースが設定されました。次にメールセッションを設定します。

メール設定方法

データベースと同様、メール設定の処理もLiferay DXPに行わせるのが一番簡単な方法です。Liferay DXPの組み込みメールセッションを使用したい場合は、このセクションを飛ばしてControl Panelでメールセッションを設定してください

tcサーバーを使ってメールセッションを管理したい場合は、次の手順に従ってください:

  1. [TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/conf/Catalina/localhost/ROOT.xmlを編集して、ウェブアプリケーションのContextResourceとしてメールセッションを足します。 以下のサンプルのメールセッション値を必ず自分のものに置き換えてください。

    <Context crossContext="true" path="">
    <Resources>
    <PreResources
    base="${catalina.base}/lib/ext/portal"
    className="com.liferay.support.tomcat.webresources.ExtResourceSet"
    webAppMount="/WEB-INF/lib"
    />
    </Resources>
    ...
    <Resource
    name="mail/MailSession"
    auth="Container"
    type="javax.mail.Session"
    mail.pop3.host="pop.gmail.com"
    mail.pop3.port="110"
    mail.smtp.host="smtp.gmail.com"
    mail.smtp.port="465"
    mail.smtp.user="user"
    mail.smtp.password="password"
    mail.smtp.auth="true"
    mail.smtp.starttls.enable="true"
    mail.smtp.socketFactory.class="javax.net.ssl.SSLSocketFactory"
    mail.imap.host="imap.gmail.com"
    mail.imap.port="993"
    mail.transport.protocol="smtp"
    mail.store.protocol="imap"
    />
    </Context>
    
  2. Liferay Homeのportal-ext.propertiesのファイルに、メールセッションを参照してください:

    mail.session.jndi.name=mail/MailSession
    

tcサーバーがメールセッションを管理できるよう設定し、Liferay DXPが使えるように設定しました。

Liferay DXPをデプロイする

これで、Liferay DXP WARファイルを使用してLiferay DXPをデプロイする準備が整いました。

  1. Liferay DXPをマニュアルで、何も記録されていない状態のtcサーバーインスタンスにインストールする場合は、[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/webapps/ROOTディレクトリに含まれている内容を削除してください 。これにより、デフォルトのホームページが削除されます。

  2. Liferay DXP の.warファイルを[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/servers/dxp-server/webapps/ROOTに抽出してください。

    これができたら、Liferay DXPを立ち上げてみてください。

  3. ランタイムインスタンスの[TCSERVER_INSTANCE_HOME]/developer-4.0.0.RELEASEフォルダに移動してtcサーバーを起動し 、次のコマンドを実行します:

    tcserver run -i ../servers dxp-server
    

これでtcサーバーにLiferay DXPを正常にインストールかつデプロイできました!

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