WebLogic 12c R2へのLiferay DXPのインストール

Liferay DXPをWebLogic Adminサーバー上でインストールできますが、この方法は勧められていません。Liferay DXPを含むWebアプリケーションをWebLogic 管理サーバーにインストールすることをお勧めします。Web 管理サーバーにデプロイすると、Liferay DXPをより早く起動またはシャットダウンすることができ、クラスター設定への移行も容易になります。この記事では、Liferay DXPをWeb 管理サーバーにインストールする方法について説明します。

始める前に、Adminサーバーと管理サーバーを作成してください。 Adminサーバーと管理サーバーの設定方法については、WebLogic’s documentationを参照してください 。

以下のLiferay DXPの一般的なインストール手順について書かれている記事にも目を通しておいてください。

最後に、カスタマーポータルからLiferay DXPのWARファイルと依存関係をダウンロードしてください 。 以下のファイルが必要です:

  • liferay-dxp-digital-enterprise-[version].war: Liferay DXP WAR file

  • liferay-dxp-digital-enterprise-dependencies-[version].zip: Liferay DXP の依存関係

  • liferay-dxp-digital-enterprise-osgi-[version].zip: Liferay DXP OSGi の依存関係

確認事項

liferay-dxp-digital-enterprise-dependencies-[version].zipの中に以下のjarファイルがある:

  1. com.liferay.petra.concurrent.jar
  2. com.liferay.petra.executor.jar
  3. com.liferay.petra.function.jar
  4. com.liferay.petra.io.jar
  5. com.liferay.petra.lang.jar
  6. com.liferay.petra.memory.jar
  7. com.liferay.petra.nio.jar
  8. com.liferay.petra.process.jar
  9. com.liferay.petra.reflect.jar
  10. com.liferay.petra.string.jar
  11. com.liferay.registry.api.jar
  12. hsql.jar
  13. portal-kernel.jar
  14. portlet.jar

/liferay/osgiフォルダの中に以下のフォルダがなければいけません:

  1. Configs
  2. Core
  3. Marketplace
  4. Modules
  5. Portal
  6. Static
  7. Test
  8. War

では、WebLogicにLiferay DXPをインストールしましょう!

WebLogicのNode Managerの設定方法

WebLogicでは、管理されているサーバーを起動およびシャットダウンするためにはNode Managerが必要です。Liferay DXPをインストールする前に、WebLogicインストールに含まれているNode Managerを設定する必要があります。domains/your_domain_name/nodemanager/nodemanager.propertiesファイルを介してこれを行います。このファイルを開き、SecureListenerプロパティをfalseに設定します:

SecureListener=false

この設定により、Node Managerの暗号化(SSL)の条件がなくなり、暗号化されていない接続も受け入れられるようになります。プロパティをtrueと設定してもLiferay DXPを実行することができますが、問題が起きる可能性があります。また、SecureListenertrueと設定されていると、Node Managerから送られてくる、暗号化されていない接続を受け入れられるようにAdminサーバーのコンソール上で設定しなければいけません。これを行うには、まずAdminサーバーにログインし、左側の*[Domain Structure]ボックスの[Environment]>[Machines]* を選択します。 表の中から自分のマシンをクリックして、[Configuration]> [Node Manager] タブを選択します。*[Type]のフィールドのセレクターメニューから[Plain]を選択し、[Save]*をクリックします。この変更を有効にするには、Adminサーバーを再起動する必要があります。

MacまたはLinux上でWebLogicを実行している場合は、NativeVersionEnabledプロパティをfalseに設定する必要があります。

NativeVersionEnabled=false

これにより、Node Managerはノンネイティブモードで起動するようになります。これは、WebLogicがネイティブのNode Managerライブラリーを提供しないプラットフォームで必要です。

WebLogicの設定方法

次に、2つのWebLogic立ち上げ時スクリプト上でいくつかの変数を設定する必要があります。これらの変数とスクリプトは次のとおりです。 Windows を使用している場合は、setの代わりにexportを使用してください。

  1. your-domain/startWebLogic.[cmd|sh]:これはAdminサーバーの立ち上げ時のスクリプトです。

  2. your-domain/bin/startWebLogic.[cmd|sh]:これは管理サーバーの立ち上げ時のスクリプトです。

    以下の変数を両方のstartWebLogic.[cmd|sh] のスクリプトに追加してください:

    export DERBY_FLAG="false"
    export JAVA_OPTIONS="${JAVA_OPTIONS} -Dfile.encoding=UTF-8 -da:org.apache.lucene... -da:org.aspectj..."
    export MW_HOME="/your/weblogic/directory"
    export USER_MEM_ARGS="-Xmx2048m"
    

    DERBY_FLAGの設定はWebLogicに組み込まれているDerbyサーバーを無効にします。なぜなら、Liferay DXPがこのサーバーを必要としないからです。残りの設定は、Liferay DXPのメモリー要件、UTF-8要件、Luceneの使用量、およびAspectJを介したAspect Oriented Programmingをサポートします。またマシン上のWebLogicサーバーを含むディレクトリにMW_HOMEを設定してください。例えば:

    export MW_HOME="/Users/ray/Oracle/wls12210"
    
  3. いくつかの設定はyour-domain/bin/SetDomainEnv.[cmd|sh]上で見つけることができます。Windowsを使用している場合は、以下の変数を追加してください:

    set WLS_MEM_ARGS_64BIT=-Xms512m -Xmx2048m
    set WLS_MEM_ARGS_32BIT=-Xms512m -Xmx2048m
    

    MacまたはLinuxを使用している場合は以下を追加してください:

    WLS_MEM_ARGS_64BIT="-Xms512m -Xmx2048m"
    export WLS_MEM_ARGS_64BIT
    
    WLS_MEM_ARGS_32BIT="-Xms512m -Xmx2048m"
    export WLS_MEM_ARGS_32BIT
    
  4. 他のJavaプロパティの前に-Dfile.encoding=utf8を付け加え、your-domain/bin/SetDomainEnv.[cmd|sh]上でJavaファイルをUTF-8にエンコードしてください。

    JAVA_PROPERTIES="-Dfile.encoding=utf8 ${JAVA_PROPERTIES} ${CLUSTER_PROPERTIES}"
    
  5. また、管理サーバーを起動するときに、Node ManagerがLiferay DXPのメモリ要件を設定するようにする必要があります。AdminサーバーのコンソールUIで、Liferay DXPをデプロイしたいManage Serverに移動して*[Server Start]のタブを選択してください。[Argument]*のフィールドに次のパラメータを入力します :

    -Xmx2048m -XX:MaxMetaspaceSize=512m
    

    完了したら*[Save]*をクリックします。

次に、Liferay DXPインストールにLiferay DXP特有のプロパティを設定します。

Liferay DXPプロパティを設定する

Liferay DXPをインストールする前に、portal-ext.propertiesファイルのliferay.homeプロパティを介してLiferay Homeのフォルダのロケーションを設定する必要があります。このファイルを使用して、 必要になる可能性のある他のLiferay DXPプロパティを上書きすることもできます 。

まず、どのフォルダをLiferay Homeとして使用するかを決めます。WebLogicでは、ドメインのフォルダは通常Liferay Homeですが、マシン上の好きなフォルダを選択することができます。次にportal-ext.propertiesファイルを作成してliferay.homeプロパティを追加します:

liferay.home=/full/path/to/your/liferay/home/folder

このファイルパスをLiferay Homeとして使用したいマシン上のロケーションに必ず変更してください。

これでportal-ext.propertiesファイルを作成したので、それをLiferay DXP WARファイル内に入れる必要があります。Liferay DXP WARファイルを展開し、portal-ext.propertiesWEB-INF/classesフォルダに入れます。後で拡大したアーカイブをWebLogicにデプロイすることができます。あるいは、後でデプロイするために拡大したアーカイブを再びWARすることもできます。どちらの場合も、起動時にLiferay DXPはプロパティ設定を読み込みます。

Liferay DXPのデプロイ後にportal-ext.propertiesに変更を加える必要がある場合は、ドメインのautodeploy/ROOT/WEB-INF/classesフォルダに見つけることができます。autodeploy/ROOTフォルダにはLiferay DXPデプロイが含まれています。

次に、Liferay DXPの依存関係をインストールします。

Liferay DXP依存関係のインストール

次にLiferay DXPの依存関係をインストールする必要があります。以前に以下の依存関係を含む2つのZIPファイルをダウンロードしました。今度は、それらのコンテンツをインストールしてください:

  1. liferay-dxp-digital-enterprise-dependencies-[version].zip:このファイルを解凍し、その内容をWebLogicドメインのlibフォルダに入れてください。

  2. liferay-dxp-digital-enterprise-osgi-[version].zip:このファイルを解凍し、その内容ををLiferay_Home/osgiフォルダに入れてください(このフォルダがない場合は作成してください)。

データベースのドライバJARファイルをドメインのlibフォルダに追加する必要があります。 Hypersonicはテスト目的として使用するには問題ありませんが 、プロダクションの Liferay DXPインスタンスとしては使用しないでください。

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確認事項

ドメインlibフォルダには以下のjarファイルがある:

  • com.liferay.petra.concurrent.jar
  • com.liferay.petra.executor.jar
  • com.liferay.petra.function.jar
  • com.liferay.petra.io.jar
  • com.liferay.petra.lang.jar
  • com.liferay.petra.memory.jar
  • com.liferay.petra.nio.jar
  • com.liferay.petra.process.jar
  • com.liferay.petra.reflect.jar
  • com.liferay.petra.string.jar
  • com.liferay.registry.api.jar
  • hsql.jar
  • portal-kernel.jar
  • portlet.jar

データベースのJDBCドライバがドメインのlibフォルダに追加されている。 一般的なJDBCドライバは以下のとおり:

[Liferay Home]/osgiフォルダに以下のサブフォルダが含まれている:

  • Configs
  • Core
  • Marketplace
  • Modules
  • Portal
  • Static
  • Test
  • War

次に、データベースを設定します。

データベースの設定方法

WebLogicにLiferay DXPのデータベースを管理させたい場合は、次の手順に従ってください。Liferay DXPに組み込まれているHypersonicデータベースを使用したい場合は、このセクションを飛ばしてください。

  1. AdminServerコンソールにログインします。

  2. [Domain Structure] ツリー上でドメインを見つけ、[Services]

[JDBC]>*[Data Sources]*に移動してください。

  1. 新しいデータソースを作成するには、[New]をクリックします。[Name]のフィールドにLiferay Data Sourceを入力し、[JNDI Name]のフィールドにjdbc/LiferayPoolを入力してください。 データベースの種類とドライバを選択します。例えば、MySQLはMySQL’s Driver (Type 4) Versions:using com.mysql.jdbc.Driverです。 *[Next]*をクリックして続行します。

  2. このページのデフォルト設定を受け入れて、Nextをクリックして先に進みます。

  3. MySQLデータベースにデータベース情報を入力してください。

  4. MySQLを使用している場合は、?useUnicode=true&characterEncoding=UTF-8&\useFastDateParsing=falseというテキストをURLの行に追加し、接続をテストしてください。正常に機能する場合は、*[Next]*をクリックしてください。

  5. データソースのターゲットを選択して *[Finish]*をクリックします。

  6. 次に、Liferay DXPにJDBCデータソースの情報を追加しなければいけません。Liferay Homeディレクトリにportal-ext.propretiesファイルを作成し、jdbc.default.jndi.name=jdbc/LiferayPoolの行を追加します。

あるいは、portal-ext.propertiesファイル内のプロパティを使用して上記の設定を厳密に行うこともできます。

これを行うには、ファイルに次のプロパティと値を追加します。必ずyour*の値をデータベースの設定に適した値に変更してください(MySQLを使用している場合に限る)。

jdbc.default.driverClassName=com.mysql.jdbc.Driver
jdbc.default.url=jdbc:mysql://your.db.ip.address/yourdbname?useUnicode?useUnicode=true&characterEncoding=UTF-8&useFastDateParsing=false
jdbc.default.username=yourdbuser
jdbc.default.password=yourdbpassword

次に、メールセッションを設定します。

メール設定方法

WebLogicにメールセッションを管理させたい場合は、以下の手順を使用してください。 Liferayの組み込みメールセッション(推奨)を使用したい場合は、このセクションを飛ばしてください。

  1. WebLogicを起動して、Adminサーバーのコンソールにログインします。

  2. AdminサーバーのコンソールUIの左側にある*[Domain Structure]のボックスから[Services]>[Mail Sessions]*を選択します。

  3. *[New]*をクリックして新しいメールセッションを作成します。

  4. セッションにLiferayMailという名前を付け、JNDI名mail/MailSessionを付けます。 そしたら、メールサーバーの必要に応じて [Session Username][Session Password][Confirm Session Password]、および*[JavaMail Properties]のプロパティを記入してください。 これらのフィールドの詳細については、WebLogic documentationを参照してください 。完了したら、[Next]* をクリックします。

  5. Liferay DXPをインストールする管理サーバーを選択して*[Finish]*をクリックします 。そしたら、管理サーバーとAdminサーバーをシャットダウンします。

  6. MangedサーバーとAdminサーバーをシャットダウンした状態で、Liferay Homeのportal-ext.propertiesLiferay Homeのファイルに次のプロパティを追加します:

    mail.session.jndi.name=mail/MailSession
    

    Liferay DXPは、このプロパティ設定を介してWebLogicメールセッションを参照します。 Liferay DXPをすでにデプロイしてある場合はportal-ext.propertiesファイルはドメインのautodeploy/ROOT/WEB-INF/classesフォルダにあります。

変更内容は、管理サーバーとAdminサーバーを再起動すると有効になります。

Liferay DXPをデプロイする

前述の通り、WebLogic AdminサーバーにLiferay DXPをデプロイすることができますが、WebLogic 管理サーバーにデプロイすることを勧めます。Adminサーバーを、アプリを実行する他のサーバーを管理するために使用するのがベストプラクティスです。

Liferay DXPをManagedサーバにデプロイするには、次の手順に従ってください:

  1. Liferay DXPをデプロイする管理サーバーがシャットダウンされていることを確認してください。

  2. AdminサーバーのコンソールUIで、左側の*[Domain Structure]のボックスから[Deployments]* を選択します。次に、*[Install]*をクリックして新しいデプロイを開始します。

  3. ファイルシステム上のLiferay DXP WARファイルまたはその拡大されたコンテンツを選択します。 または、*[Upload your file(s)]リンクをクリックしてWARファイルをアップロードすることもできます。[Next]*をクリックしてください。

  4. Install this deployment as an applicationを選択し *[Next]*をクリックします。

  5. Liferay DXPをデプロイする管理サーバーを選択して*[Next]*をクリックします。

  6. デフォルト名がご使用のシステムに適している場合は、そのまま使用してください。 適していない場合は、新しい名前を付けて*[Next]*をクリックします。

  7. Finishをクリックします。デプロイが完了したら、設定を保存したい場合は*[Save]*をクリックします。

  8. Liferay DXPをデプロイした管理サーバーを起動します。Liferay DXPはすべてのJSPを事前にコンパイルしてから起動します。

これで、WebLogic上でLiferay DXPを実行できました。

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